友達のパン

パンづくり、パンレシピ、パンの作り方などを紹介しています

リスドォルのフランスパンをビストロオーブンで焼く

リスドォルのフランスパン

フランスパン用準強力粉『リスドォル』を使ってバゲットを焼きました。

捏ね台を使わずにボウル一つで生地を仕込んでいくので、洗い物も最小限で済む家庭製パン向きの作り方です。

オーブンはパナソニックの『ビストロ』を使用しています。

 

フランスパン生地のミキシング

フランスパン生地の配合は以下になります。

・リスドォル 100%

・塩 1.8%

イースト(赤サフ) 0.2%

・水 70〜72%

 

水以外の全ての材料をボウルに計量したら、季節や室温により水温を調整した水を加え、木べらやスプーンを使って生地を混ぜていきます。

フランスパンの生地

ミキシングは生地にツヤとなめらかさが出始める手前で止めるイメージで、捏ね上げ温度は22〜24℃を目指します。

最初にどれぐらい捏ねるかは、使う粉の特性や配合、どんなフランスパンを作りたいかによって変わります。

大まかにいうと、ボリュームを出して食感を軽くしたい時は、しっかりめに捏ねた方が良いです。粉の風味を強く出したい時は、あまり捏ねません。

リスドォルに関しては、しっかりめに捏ねて軽めの食感にした方が美味しいフランスパンが焼けると感じています。

 

フランスパン生地の発酵

次に、生地温が24℃前後を保てる環境で60〜90分発酵させていきます。その間30分ごとに2〜3回折りたたみ(パンチ)を行い生地に力をつけていきます。

発酵時間は、捏ね上げ温度や生地の発酵具合で変わります。

パン作りにおいて温度や時間の数値はあくまで目安です。生地の状態(表情)は毎回変わるので、見守りながら臨機応変に対応していきましょう。

フランスパン生地のパンチ

⬆︎捏ね上げから30分後に1回目の折りたたみを入れた生地です。

生地のつながり、ツヤ、なめらかさが増しています。

折りたたみは、層を重ねるように上下左右から3つ折りして、生地に高さが出るようにします。高さを出すことで、上方向へ窯伸びする力が強くなりパンのボリュームが出やすくなります。

折りたたむ回数、引っ張る強さは生地のコシや弾力によって微調整します。

フランスパン生地オートリーズ

⬆︎捏ね上げから90分後に3回目の折りたたみを入れた生地です。

わずかですが生地表面に気泡も浮かんできています。

ここから、生地温が18℃前後を保てる環境で4〜6時間発酵させてから成形に移ります。

 

フランスパン生地の成形

フランスパン 成形

⬆︎成形したフランスパン生地です。

生地に触れる手はあくまでソフトタッチ。

表面を張らせるイメージで成形していきます。

成形した生地は布どりして、仕上げ発酵(最終発酵)をとります。

ハード系の仕上げ発酵は生地を膨らませるというよりも、成形で加工硬化した生地が気持ちよく窯伸びできるように緩ませるイメージで行っています。

20〜24℃の環境で生地の状態を見ながら30〜45分程休ませます。クープを入れたら発酵時間から逆算して予熱しておいたオーブンで焼成していきます。

 

ビストロでフランスパン焼成

今のビストロを使い始めて約4年程になります。これまで家庭用オーブンでハード系のパンを上手く焼く方法を色々試してきました。

私が実際に試してみて、窯伸びのボリューム、クープの開きが最も安定するようになったオーブンのセッティング方法をご紹介します。

 

ファンヒーターの熱風からパン生地を守る 

このセッティングに期待する効果は大きく2つあります。

・庫内奥のファンヒーターからの熱風で生地表面が乾燥し十分に窯伸びする前に焼き固まってしまうのを防ぐ

・上下2段の天板を挿した状態で余熱し庫内の蓄熱性を高める

ビストロオーブン庫内

⬆︎オーブン庫内のセッティングを正面から見た画像

セッティング方法は、上下2段の天板を挿し、下段の奥にパウンドケーキの型を置きます。

これでセッティングは完了です。

オーブンの予熱もこの状態からスタートします。予熱温度は240〜280℃の間で、季節(室温)や生地量によって変えています。

パウンドケーキ型は、庫内中央奥にあるファンヒーターからの熱風が生地にモロに当たってしまうのを防ぐために置きます。

ケーキ型でなくても、熱風をさえぎるものであればオーブン利用可の耐熱皿などでも構いません。私の場合、持っていたパウンドケーキ型が天板を上下2段挿した空間の幅に丁度合うサイズだったので使っています。

ビストロオーブン天板

⬆︎下段の天板を上から見た画像です。

フランスパンを焼く時は、成形した生地をパウンドケーキ型の手前のスペースに滑り込ませます。予熱した天板が上下2段挿さっている間に生地を入れるので、くれぐれも火傷にはご注意ください。

私は何度かやらかしています(泣)

 

ハード系を焼く時に必須のスチームは、オーブン内蔵のスチーム機能に加えて、予熱状態の上天板に熱湯を注ぐことで庫内の蒸気の量を増やすようにしています。

内蔵のスチーム機能だけでも焼くことは出来ますが、熱湯スチームも併用した方が窯伸びやクープの開きが安定すると感じています。

家庭用オーブンに入るサイズのフランスパンだと焼成時間は20〜25分、スチーム機能は8分で設定します。スチームが切れたタイミングでパウンドケーキの型は外します。

バゲットのような棒状成形のハード系パンは、大体8分前後で窯伸びのピークを過ぎてクラストが形成されパンのボリュームも決まります。

 

フランスパン焼き上がり

フランスパン・バゲット

焼き上がったフランスパンです。

イメージした味や食感を出せているか必ず実食して確認します。

今回紹介した製法やオーブンのセッティングはあくまで私のやり方の一例です。ビストロオーブンや家庭用スチームオーブンでフランスパンを焼く方にとって何らかのヒントになれば幸いです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。