友達のパン

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自家製レーズン酵母の作り方6つのポイント

レーズン酵母

添加物不使用、ノンオイルコーティングのレーズンを使ってレーズン酵母液種を起こしました。

レーズン酵母は、1日1回は瓶のフタをあけて空気を入れ替えて起こす方法もありますが、私は最初の2〜3日は瓶のフタは開けずに密閉したまま撹拌する作り方をしています。

フタを開けない理由は、瓶の中に酵母の世界が出来上がる前に、空気中の雑菌が入ってほしくないからです。

瓶の中に酵母の世界が出来た状態とは、レーズンが浮いて気泡が出始めた段階を差します。

この段階になって初めて、1日1回は瓶のフタを開けて空気を入れ替えるようにしています。

発泡が見られれば、瓶の底にオリが沈殿するぐらいまで、撹拌と空気の入れ替えを繰り返し酵母を育てていきます。

底に沈殿するオリには酵母が密集しているので、パン生地を仕込む時はしっかり混ぜてから使うようにしましょう。

 

レーズン酵母作り6つのポイント

  1. ノンオイルコーティングのレーズンを使う
  2. 煮沸消毒した密閉ビンを使う
  3. 配合比はレーズン1:砂糖0.5:水3が目安
  4. 混ぜ上げ温度は28℃前後 
  5. 酵母が活動しやすい25〜28℃の環境で発酵
  6. 1日に最低2回はビンをふってよく混ぜる

 

レーズン酵母の使い方

出来上がったレーズン酵母は、「液種」としてそのまま使う方法と、小麦粉で継いで「中種」にしてから使う方法があります。それぞれ作りたいパンのイメージに合わせて使い分けるとよいでしょう。

 

【液種】

レーズン由来の香りを前面に出したければ「液種」のままパン作りに使うのがおすすめ。フルーティな香りはドライフルーツの入ったパンと好相性です。

液種の種継ぎは、残った液種に[レーズン1:砂糖0.5:水2]を合わせて暖かい場所(約25~28℃)で発酵させれば2〜3日で使えるようになります。

 

【元種】

元種は[液種1:粉1]の割合で作るのが基本です。しっかり混ぜたら暖かい場所(約25~28℃)に置いて約2倍量に膨らむまで発酵させてからパン作りに使います。

元種をさらに増やしたい時は[発酵させた元種1:液種1:粉1]を混ぜて暖かい場所で約2倍量になるまで発酵させます。継ぎ足していくことで、より強く安定した発酵力を発揮します。

継ぐ小麦粉の品種によって元種の風味は変わります。全粒粉などいろいろな粉で試してみると、出来上がりのパンの香りも違ってきます。

発酵温度など環境条件によっては、小麦由来の酸味が強く出ることもあります。

 

イーストと併用】

自家製酵母の発酵力はイーストのように安定していません。

起こした酵母の発酵力が弱い場合は、生地を仕込むときにイーストを併用することで発酵力不足を補うことができます。

発酵種と微量のイーストを併用する製法は、パン屋さんでも実際に取り入れられています。

一度に大量の生地を仕込むパン屋さんの場合、発酵力の弱さが原因で発酵時間や仕上がりにブレが出ると大きな損失につながるので、発酵を安定させるためにイーストを併用しているのです。

 

【保管方法】

残った液種や中種は2〜3日は冷蔵庫で保存できますが、徐々に酵母の活性が弱くなるので種継ぎを行ってリフレッシュさせるか、早めに使い切るようにしましょう。

冷蔵庫で保管しておいた発酵種を使用する時は、室温に戻してから使用するようにしましょう。冷蔵庫から出してすぐにパン作りに使うと、生地の捏ね上げ温度が低くなりやすいです。

生地の捏ね上げ温度は、パンの風味や発酵時間に決定的な影響を与えます。

季節や室温によって発酵種の温度を調整し、目標とする捏ね上げ温度に近づけていきましょう。

  

酵母の作り方に絶対はない

パン作りにも、酵母の起こし方にもいろいろな方法があり、これが絶対正解というのはありません。

基本は学んだ上でいろいろ試行錯誤する中に発見があり、人それぞれの考え方や個性が生まれてきます。

 

私もレーズン酵母を起こすのに色々と試し失敗もしています。

 

「なぜだろう?」

 

クエスチョンマークがつく不思議なこともたくさんありました。。笑

 

自家製酵母のパン作りには、不確実さを甘受する心構えが求められます。

酵母や生地の状態をよく観察して柔軟に対応していきましょう。